日本政治思想史演習[担当:菅原 光]
ゼミナール名称 | 日本政治思想史演習 |
研究テーマ | 年度ごとにテーマを決めています。ここ数年は、「福澤諭吉」、「明六社」、「田中正造と足尾鉱毒問題」といったテーマを設定してきましたが、2016年度は、「自分(達)を知るための日本(人)論――戦後から今を問い直す」というタイトルで、戦後思想に焦点を絞っています。 |
ゼミナール所属 | 法学部政治学科 |
学習内容 | 2016年度は、日本(人)がこれまでにどのように語られてきたのかという問題を検討します。日本(人)を考えるためには、記紀神話にまで遡る考察もあり得ますが、今回のゼミで考えたいのは、あくまでも自分(達)自身の「今」。行うのは、そのために必要な範囲での歴史研究ですので、主たる考察対象として定めるのは、直近の歴史、現在進行中とも言い得る「戦後」です。「戦後レジームからの脱却」が目標として掲げられたり、それに対する反論が展開され続けている現状は、未だに戦後が継続しているという現状認識が共有されていることを表してます。その意味において、「我々」の「今」を考えるためには、戦後という時代がどのような時代であったのか、戦後の日本人はどのような人々だったのか、彼らは何をどう考えてきたのか、そのような問いに真摯に付き合う必要があるのです。 語句?事項の下調べをも含むテキストの予習と、A5サイズ1枚程度のコメントペーパー(テキストについての考察と感想)の提出といった課題が毎回課されているため、授業時の討論には、全員の主体的な参加が実現しています。 |
ゼミ生の人数 | 14名(3年女子5名、3年男子4名、4年女子3名、4年男子2名) |
開講日時など | 毎週木曜4限 |
卒業論文?卒業研究 | 各人の1年間の学習の成果として、3年次生、4年次生共に、10000字程度のゼミ論執筆に取り組んでもらっています。完成したゼミ論は、しっかりとした編集を加えた上で専門の印刷業者に回し、専門の学術誌と比べてさえ遜色のない、紀要サイズ(A5サイズ)の立派なゼミ論集に仕立て上げます。とりわけ卒業生にとっては、一生の思い出の品になっています。 毎回の授業は、史料?テキスト読解こそを課題としていますので、授業時に、ゼミ論執筆のための構想発表会やゼミ論指導は行いません(せいぜい、授業時間外に個別の相談に応じるだけ)。その意味では、ゼミ論は、学生達自身が現時点の自分達の力量を確かめ、確かめ合う場となっています。 |
サブゼミナール | 教室の空き状況次第によって年度による違いはありますが、ゼミの前に学生だけでざっくばらんな討論をする年度もあれば、時間を気にせず、延長してゼミを行う年もあります。 |
ゼミナール合宿 | 全員参加が原則の夏休みのゼミ合宿は毎年恒例です。貸別荘貸切での自炊ゼミ合宿となっており、ゼミが対象とする時代の料理のレシピを事前に調べ上げ、それを再現するといった課題にもチャレンジしたりもします。課題の進行状況や参加メンバーの要望に応じて、冬休み、春休みにもさらに合宿を行う年度もあります。 |
対外活動など | 同様のテーマで学習し続けている他大学のゼミと合同でゼミ合宿をすることもあります。 |
OB?OGの進路 | 金融(みすほ銀行、りそな銀行、ゆうちょ銀行など)、不動産会社、公務員、医療機器メーカー、食品メーカー、航空会社、出版社への就職、他大学大学院への進学など。 |
OB?OG会 | 特に会則を作ったり名簿を作ったりしているわけではなく組織という体裁はありませんが、フットサル大会&飲み会が企画されて集まったり、担当教員が学内のシンポジウムで講演する機会に会わせて自然発生的に集まってきて飲み会をしたりということは、わりとよくあります。 |
教員紹介 | 岩手県盛岡市出身。大学卒業後、約1年間、地方紙で警察司法担当記者を勤めた後、研究者の道に入って現在に至ります。日本政治思想史の中でも、幕末明治期が主たる研究分野です。趣味はサッカー、フットサル(見るよりもやる方)、料理。 菅原 光[研究者情報データベースへ] |
[2016年2月掲載]