第三身分のめざめ

 第三身分(平民)が圧政の鎖を断ち切り立ち上がろうとしている。それを第一身分(聖職者)と第二身分(貴族)がおどろいて見ている。画面後方には圧政の象徴バスティーユが取り壊されようとしており、その隣には槍先に生首を掲げた人々の姿が描かれている。

 1789年1月にシェイエスが著した『第三身分とは何か』では、「国民のほとんどが強く鎖につながれている」と記述している。この風刺画は、その頃できたモチーフによっていると思われる。彩色がほどこされたものが多い。